ホームページの語源とその誕生の歴史

ホームページという言葉は、元々はウェブブラウザを起動した時に一番最初に表示されるページや、ホームボタンを押した時に表示されるページのことでした。それがいつしか誤用され、現在ではインターネット上で見ることのできるウェブサイト全般のことを指す言葉として定着しました。このような形で使用しているのは日本や韓国などごく一部の国のみで、多くの国ではブラウザのホームに設定されているページやウェブサイトの入り口のことを指す言葉として使われています。また、「HP」と省略して表示する場合もありますが、この場合もアメリカのヒューレット・パッカード社のことを指すことが多いなど、日本で使用しているものがそのまま通用しない場合があります。ここでは日本で定着しているウェブサイトという意味のホームページについてご紹介したいと思います。

世界最初のホームページは1990年にイギリスの計算機科学者ティム・バーナーズ・リー氏によって誕生しました。当時のページは文字とリンクだけのとてもシンプルなものでした。

開発当初は文字と画像を同時に表示できず、画像は別ウィンドウで開くものだったそうです。彼はこの時同時にウェブブラザと、ページを作成するためのHTMLエディタも開発しています。このシステムを開発したのはNeXTという企業なのですが、実はこの会社はスティーブ・ジョブズが作った会社なのです。現在の便利なインターネットはジョブズ氏がいなければ存在していなかったのかもしれません。
一方、日本で最初のホームページは、1992年9月30日、茨城県つくば市にある文部省高エネルギー物理学研究所計算科学センターに所属していた森田洋平氏が作ったものです。森田氏は開発者のティム・バーナーズ・リー氏と出会い、サーバーの設置を依頼されたのがきっかけだそうです。この日本最初のウェブサーバーとなった当時のサーバーは今でも現存し、高エネルギー加速器研究機構にて展示を見ることができます。

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